今村大使による新年の御挨拶

2022/1/3
皆様、新年あけましておめでとうございます。
 
私にとりジョージア2回目の正月を迎えました。
 
昨年はジョージア各界の多くの方々とお会いし、日本の考え方を伝えるとともに、日本とジョージアの関係強化のため意見を交わしました。また、黒海の港湾都市バトゥミから東部カヘティまで、ジョージアのさまざまな地方を訪れ、地元の人々の温かい心に接するとともに、日本とのきずなを深めることが出来ました。
 
南オセチアとアブハジアとの境界線付近も特別の許可を頂き視察しましたが、これら被占領地の問題は残念ながら解決に向けた進展は見られていません。域内の人権・人道状況の悪化も懸念される状況です。日本としては引き続きジョージアの領土一体性と問題の平和的な解決を支持していくとともに、避難民の方々への支援を進めていく所存です。
 
ジョージアの内政に目を転じると、昨年は与野党の激しい対立が続き、我が国と基本的な価値を共有するジョージアの民主化にとって試練の年でした。10月の統一地方選に際しては当館も選挙監視に参加し、民主主義を支援する姿勢を示しました。本年は、与野党間の建設的な対話が再開し、改革の進展が見られることを期待しています。
 
経済面では、コロナ後を見据えた日本との経済関係の環境整備に努めました。1月に署名した投資協定と租税協定が7月に発効したことを踏まえて、トゥルナヴァ経済・持続的発展大臣を日本に「オンライン招聘」し、日本の官民関係者とバーチャルな形で意見交換を実施しました。11月にはジョージアにおける再生可能エネルギーに焦点を当てて、日本企業向けのビジネス・ウェビナーを開催しました。昨年、当地ではジョージア日本ビジネス協会が発足し、また、日本企業のジョージアに対する関心の高まりも実感されることから、ビジネス交流の活性化に向けて一層の支援を行っていきたいと考えています。
 
また、ジョージアの経済・社会の発展をODAを通じて支援していく努力も続けました。特に新型コロナウイルス感染症対策に貢献するため、昨年9月、日本はジョージアに対し医療機材を供与し、保健・医療体制の強化に協力しました。
12月にはジョージアの中小零細企業を支援するためJICAとアジア開発銀行が1億米ドルずつ合計2億ドルをジョージア銀行に融資する契約が調印されました。さらに、環境対策、防災、農業、教育といった様々な分野で、ジョージア国内の地方に住む人々が直接裨益するプロジェクトを数多く実施しました。本年も、これらの取り組みを継続し、ジョージアの持続可能な開発を支援していきたいと考えています。
 
昨夏、東京オリンピック・パラリンピックでのジョージア人選手の活躍は、皆様の記憶に新しいものと思います。特に柔道では日本とジョージアの選手がメダルを争いました。大会後もジョージア選手の「ホストタウン」となった日本の各自治体とジョージアとの交流を後押ししていく所存です。さらに、スポーツ以外の分野でも交流の潜在性は大きいと思います。昨年、私は各地の大学で講演を行いましたが、そこで出会った学生たちの笑顔、好奇心に満ちた表情、真剣なまなざしが忘れられません。日本語学習を希望する人が大変多いことは嬉しい驚きでした。こうした若者たちを始めとする様々な分野における人々のきずなが深まるように努めたいと思います。
 
在留邦人をはじめとする日本人の皆様の安全は日本大使館の優先課題の一つです。昨年は、新型コロナウイルス感染拡大が継続する中で、情報提供をはじめとする必要な支援を行ってまいりました。本年も、日本大使館が邦人の皆様にとってより一層身近な存在となるように努め、皆様が安心して滞在できるよう、引き続き、情報提供などの支援を行ってまいります。ご質問やお困りのことがございましたら、遠慮なく当館にご相談ください。
 
本年は日本とジョージアが外交関係を開設してから30年となります。この記念すべき年に、日本とジョージアのそれぞれにおいて様々なイベントが開催される予定です。詳しくは、大使館のホームページやフェイスブックをご覧ください。各イベントを通じて、両国の人と人とのつながりがさらに強固なものとなり、未来に向けて日・ジョージア関係の裾野が拡大していくことを望みます。そして、私も皆様と共に30周年をお祝いできるのを楽しみにしています。引き続き、皆様のご支援、ご協力、ご厚情をよろしくお願い申し上げます。
 
末筆ながら、皆様のご健勝とご多幸をお祈りして、新年のご挨拶とさせていただきます。



今村大使による新年の御挨拶(2021年1月)
今村大使による着任の御挨拶(2020年12月)